心変わりしつつあるIPCCの中心メンバー

      参照: WUWT

「CO2増加による地球温度の上昇は今まで考えていたよりも小さい」と、インターナショナルの研究チームが報告した。

オックスフォード大学が中心の研究者達が言う。今世紀の終わりまでにはCO2濃度は倍になるだろう。このCO2濃度増加による温度上昇は1.3 – 2℃と予想される。

1990年からのデータに基づいた以前の予想は3.1℃だった。今日発表された

Nature Geoscience “Energy budget constraints on climate response” の論文では最近のデータを使用して解析している。地球の温度上昇は遅くなっているという。

最近の評価は1991年のフィリピンの Pinatubo 火山の影響を受けていないので以前のより信頼できるらしい。

IPCCの来年発表される第五報 (AR5) に使われているモデルは観測値と一致しないと告白する。

14名の共著者が名を連ねる:

Alexander Otto, Friederike E. L. Otto, Olivier Boucher, John Church, Gabi Hegerl, Piers M. Forster, Nathan P. Gillett, Jonathan Gregory, Gregory C. Johnson, Reto Knutti, Nicholas Lewis, Ulrike Lohmann, Jochem Marotzke, Gunnar Myhre, Drew Shindell, Bjorn Stevens, Myles R. Allen

重要なことは彼らが IPCC AR5 WG1 の Climate Sensitivityに関係している章の主要なメンバーであることである。14名のうち二人の教授Myles R. Allen とGabi Hegerlは観測値との比較に関する10章をリードした。主要な部分はMyles R. Allen のグループに属するAlexander Ottoが行った。

すでにリークされているドラフトの関連図は下記のようである。興味深いことにウェブで出回っている図の一つは下のようにアニメーション化されている。(このブログでアニメーションgifが見れるかどうかは知らない。)

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IPCCの中心メンバーが心変わりしつつある。科学においては事実が全てである。

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USAはシェールガスを日本、イギリスに加えてインドへも輸出

ガス田、油田の採掘は液体を注入して行われることが多くフラクチャリング(破砕、fracturing)と言われる。ここにきてシェールガスの採掘に使われるフラッキングと呼ばれる方法をよく耳にするようになった。最初聞いたときは何のことかわからなかった。固い岩盤に閉じ込められたシェールガスの存在は以前から知られていて、このフラッキングの方法が開発されて一気に採掘が進んだ。フラッキングとは水圧で岩盤を水平に破砕する方法である。大量の水の取得が鍵になる。

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(イラスト: 東京新聞ウェブサイト)

シェールガスの採掘は化石燃料の世界の資源地図を一気に塗りかえる可能性がある。USAを石油、天然ガスの輸出国へ転換し、安いシェールガスの価格でUSAの工業が有利な状況が続くだろう。人々を不安に駆り立てたピークオイルの状況も変わりつつある。USAの産油量の変化を下図に示す。1970年前半がピークでその後年々減少の道をたどっていた。USAのピークオイルはとっくに過ぎ去ったものと思われていた。ところが2008年から産油量は毎年増え続けている。

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私の世代が社会人となったころ1973年にオイルショックがおきた。そのころ石油の埋蔵量と生産量の比(R/P)は25~30年と言われた。ところが40年後の今、依然として石油は温暖化の源と言われながら化石燃料の要として生産されている。そしてR/Pは時間の経過と伴に増加しているのである。BP の推定によると2011年で54年となっている。シェールガスの採掘の成功でR/Pは今後さらに上昇するに違いない。全て技術革新の成せる業である。

石油大手を含む数社が、テキサス州クィンタナ島にあるLNG輸入施設の1基を日本などを念頭に輸出基地に転換することを計画した。このプロジェクトはフリーポートLNGと呼ばれ、100億ドル以上の資金が必要だという。(WSJ)

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The Freeport LNG terminal in Houston.(Photo: LNG World News)

フリーポートLNGデベロップメントは、大阪ガスや中部電力、BPエナジーと20年にわたる仮契約を締結、この施設が供給できる大半のガスを3社に輸出することになった。大阪ガスと中部電力はプロジェクトに参画してきた。2017年からLNGの日本への輸出が予定されている。

日本はまだFTA(free trade agreement)協定がないが、プロジェクトに参画してきたこともあり今回USAがLNGを輸出することに同意した。

さらにプロジェクトに参画もせずFTA協定のないインドが今回FeeportからLNGの供給を受けることが決まった。インドが供給を受けることはほとんど不可能だと思われたが認可された背景にはエネルギー省の判断があった。エネルギー省は輸出による将来的利益の方が、米経済に対するその潜在的損失を上回ると分析した。(The Hindu)

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北極の氷は過去10年で最大

今年の北極の氷は冬を過ぎて非常にゆっくり融けている。そして2002年以来同じ日で比較すると氷は最大の量である。これはデンマークの政府機関Dmiからのデータである。

北半球の氷の量は人工衛星OSISAF (the Ocean and Sea Ice, Satellite Application Facility)で観測されている。氷の濃度が30%以上のところを氷とみなしている。下図はその結果で黒い太線が今月半ばまでの結果で現在、過去10年では最大になっている。

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(http://ocean.dmi.dk/arctic/old_icecover.uk.php)

決められた観測地点(the 80th northern parallel)で温度変化が測定されている。
1958-2002年にわたる毎日の温度はアーカイブで見ることができる。今年の今までの温度変化は下図のようになる。

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(http://ocean.dmi.dk/arctic/meant80n.uk.php)

なおDmiのデータを含めた広範のデータはWUWTのサイトにまとめられている。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、地球規模での気候環境の変動を解き明かし、安全で豊かな社会を実現するために、米国・北極圏研究センターと共同でIARC-JAXA 北極圏研究に取り組んでいるということである。この共同研究の結果も上記のサイトに含まれている。

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大気とCO2の温室効果とは

CO2の温室効果は多くの人が正確に理解しているとは思えない。国立環境研究所気象庁のサイトの説明はわかりにくい上に明らかに誤った記述もある。Roy Spencer のサイトでは今赤外線の放射について議論がかわされている。書き込まれた多くのコメントを逐一読まないと流れがわかりにくい。

そこで私なりの整理をしておきたいと思う。

温室効果がないときの地球表面温度は別途計算で示しているように約‐18℃である。しかし、大気による温室効果で約15℃ぐらいになっている。

CO2だけでなく大気成分のすべてが温室効果に寄与する。太陽からの電磁波は、大気の80%を占める窒素によっては吸収されず地表まで素通りする。電磁波との相互作用で表面温度に影響を与えるのは主にH2OとCO2 である。地球へ電磁波が入射するときと反射した電磁波が地球から出るときの両方のプロセスで電磁波と大気は相互作用する。

太陽エネルギーが大気圏を通るときに大気中のガスで特定の波長の電磁波が吸収される。下図に大気圏に突入前と突入後すなわち地球表面の太陽のスペクトルを示す。電磁波が赤外領域でH2OとCO2により吸収されている。

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(http://denkou.cdx.jp/Opt/PVC01/PVCF1_4.html)

地球表面を暖めた太陽エネルギーの一部が地球表面から電磁波となって放出される。この電磁波のスペクトルは下図で示される。入射する電磁波よりエネルギーの小さい赤外線の領域である。

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http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Atmospheric_Transmission.png

放射された電磁波と温室効果ガスとの相互作用が焦点になるが、その前に太陽エネルギーのバランスを考える必要がある。以下NASAのデータをもとにまとめた太陽エネルギーバランスについてのサイトからの引用である。

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 S.入射太陽エネルギー: 100%
 A.大気によって反射される分:6%
 C.雲によって反射される分:20%
 D.地球表面で反射される分:4%
 R.雲と大気から宇宙空間に放射される分:64%
  B.大気に吸収される分:16%
  F.雲に吸収される分:3%
  G.熱伝導と上昇気流による分:7%
  H.水蒸気の潜熱(蒸発熱)によって雲と大気に運ばれる分:23%
  K.大気に吸収される地球からの放射分:15%
 E.地球から直接宇宙空間に放射される分:6%
 L.陸と海に吸収される分

このバランスによると100入った太陽エネルギーの64%が宇宙へ放出する前にH2Oを含む大気に一旦蓄えられる。保温効果である。運動エネルギー、熱エネルギー、位置エネルギー、光エネルギーが関係する。大気を構成するガスの運動エネルギーが主要なエネルギーでその大きさは大気濃度に依存する。上空ほど大気の密度は小さくなる。従って地表からエネルギーを受け取った大気のエネルギーは上空ほど小さくなる。高くなるにつれて温度は下がる。まさに大気による温室効果である。「なぜ山の上は温度が低いのか」という子供の質問に、地表が太陽に暖められて高くなるほど暖かい地表から遠ざかるからという。山も地表があり、表面積は平地より大きいので子供は納得しない。同じ高さの周囲に地表がない634mのスカイツリーと、周囲に地表がある634mの山はほぼ同じ条件ならほぼ同じ温度である。高い山ほど地表から遠ざかるからというのは答えではない。

さらに上のバランスによると、太陽エネルギーが入射するときに雲を含む大気に吸収される光エネルギー (電磁波)は19%、地球からの放射分のうち大気に吸収される光エネルギーが15%である。良く言われるCO2の赤外線の吸収による温室化効果はこれに含まれる。赤外線を吸収してエネルギーを励起したCO2はいずれは電磁波を放出する。しかし、放出したエネルギーが地球表面を暖めることはない。熱力学の第二法則に反するからである。

先月ボストンマラソンの時の爆破事件の犯人のひとりは、4月19日に個人の裏庭にあったボートの中で、カバーの下に隠れているところを見つかった。ヘリコプターのカメラが犯人から放射されている赤外線を薄暮にかかわらず下に示すようにとらえたのである。カメラに写ったが、放射した赤外線がヘリコプターを暖めたとは言わない。

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大気に蓄えられた64%のエネルギーのうち約半分の34%が大気に吸収されたエネルギーである。エネルギーを吸収したガスは電磁波の再放射などにより冷却する。模式的には下図で示される。Roy Spencerからのサイトである。二つの熱い鉄板を二枚立てる。真ん中に断熱材として発砲スチロールを置く。両側にはそれぞれ冷たいのと室温の鉄板をプラスチックの板を隔てて立てる。左の熱い鉄板が速く温度が下がる。右の状況が我々が現在考えている温室化効果と同様の状況である。

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大気中の赤外線を吸収する主要な成分はH2OとCO2であるが、H2Oの濃度が圧倒的に高い。多くの温室効果についての説明でH2O の議論が抜けていることが多い。

大気中のH2O濃度は温度と湿度によりゼロ近くから4%まで大きく変わる。平均してH2Oは2~3%ぐらいで、CO2濃度は0.04% (400ppm)である。H2OはCO2の60倍以上の濃度である。CO2はH2Oより効率の良い温室化ガスであるが、この定量的な数値を見つけることができなかった。

次に問題となるのが、CO2の内訳である。下図は地球の炭素バランスである(Source: Figure 7.3, IPCC AR4)

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このバランスによると人間が輩出するCO2 はわずかに全CO2のうちの4% (= 29/790 x 100)である。大気中の温室効果化ガスのうちH2Oの影響が大きく、残りのガスCO2のうち人間がコントロールできるのは非常にわずかである。温室効果の説明でこのあたりの定量的な説明はほとんどなされない。

温室効果を理解できても、次にH2OとCO2のフィードバックの効果、負なのか正なのか、大きさはどうなのかと、とまどわされる。そしてCO2濃度が倍になるときの温度変化すなわち Climate Sensitivityはいくらなのかという問題がある。これらのことが曖昧で、巷で議論しているときに、IPCCのモデル計算の結果がもっともらしく出回る。

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太平洋上の島々は沈むどころか大きくなっている

Source: ABC NEWS

太平洋上の島々は沈むどころか大きくなっていることがわかった。

ツバル、キリバス、ミクロネシアの島々はさんご礁、埋め立て、堆積物などにより大きくなっている。

オークランド大学の研究チームが27の島々の空中写真、衛星写真を過去20-60年にわたって比較した。

結果は多くの人々が言う温暖化で海面レベルの上昇により沈下していることとは反している。

80%の島々は同じか大きくなっていた。いくつかの島は20-30%も大きくなっていた。これらの島々が100年は存在するだろうことは確かである。

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(Photo: ABC NEWS Web site)

 キリバスは33の環礁からなり、それらは赤道付近に350万km²にも亘って散らばっている。世界第3位に相当する広大な排他的経済水域を有する。世界で最も早く日付が変わる国でもある(ウィキペディア)。

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Relax. It’s not Global Warming ‘End Times’.

今日の記事(Human Events)から。かなり強い調子で人為的な地球温暖化はごまかしだという。結構長いので一部のリンクのあるところを箇条書きにしてみた。リンクからもとのデータなどをみることができる。タイトルは「人為的温暖化はごまかしで、現在の気候は自然サイクルの結果だ。実際には論争は終わってないのでリラックスして経過を楽しみたい」とでもいった意味だろうか。

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(人為的な地球温暖化はごまかし)

1.地球の温度はCO2だけでなく多くの因子 で決まる。- 太陽、火山、地軸の傾き、水蒸気、メタン、雲、海のサイクル、プレートテクトニクス、大気のダスト, 大気の循環、宇宙線、粒子、森と土地利用など。

2.氷河期が起きたのはCO2 濃度が2000ppm から8000ppmのときだった。

3.査読のある論文によると、 人為的な影響のない12,750 年前に現在のCO2濃度400ppmにすでに達していた。そのときのCO2 は425 ppmだった。

4.プリンストン大学のDr. Happerが2009年上院で証言した。”温暖化とCO2 の上昇は人間にとりよい影響がある。CO2 は公害物質ではない。”

5.元IPCCのメンバーだったスウェーデンの科学者Dr. Lennart Bengtsson がいう。CO2濃度と温室化効果は対数の関係にある。高いCO2濃度は小さな温室化効果しかない。 

6.ニュージーランドの気象学者Chris de Freitas が言う。CO2と温度はあまり関係がない。

7.氷床サンプルの分析によると温度変化がCO2濃度変化より数百年先行する。

8.最近の温度とCO2濃度は関連性がない。

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緑の地獄をさまようEU

経団連は、温暖化対策の自主行動計画の後継版として、2013年度から低炭素社会実行計画を始動させたという。CO2排出量を減らして低炭素へ向かうという計画の前に、IPCCの主張を鵜呑みにするのではなく独自に検証すべきじゃあないかなとかげながら願う。以下は、昨日の Financial Post の記事の抜粋である。

EUのグリーンエネルギーをめざした理想像は、現実の前に幻の計画へと失敗しつつある。EUの経済情勢は深刻で失業率は悪化を続けている。

20年続いた幻想は二つの曖昧な恐怖からきている。ひとつは、地球温暖化の緊急の防止、ふたつは化石燃料の枯渇という懸案であった。しかし、今になると両方とも見せかけの恐怖だったのである。

1997年以降の地球温度の変動に対して、IPCCがいかに誇張してきたかがはっきりした。そして突然湧き出したシェールガスと石油の出現がヒステリックなピークオイルという懸念を消してしまった。

EUの衰えつつある経済はグリーンという自分達で作った束縛の虜になってしまったことによる。再生可能エネルギーへと強制的に変換し、またCO2排出規制のターゲットは非常に高価だった。

政治家、活動家により約束された再生可能エネルギーの開発による数百万の雇用創出はもはや信用できないものになった。ヨーロッパは競争力を失い、2700万人の失業者を抱えた悪夢を見ている。

競争力を失ったいくつかの企業がアメリカへ移転する計画である。ヨーロッパの高価なエネルギーへ投資するより三分の一の価格になったエネルギーのあるアメリカで投資したほうが良いからである。価格が下がったのは、主にシェールガスの開発による。ヨーロッパのエネルギー価格が下がらなければもっと多くの企業がアメリカへ移転するだろう。

オーストリアのエネルギー規制に関係する人によると、ヨーロッパの消費者は2004年以降再生可能エネルギーへ6000億ユーロをつぎ込んだという。ドイツのエネルギー変換だけでも2020年までに一兆ユーロとなるだろうという。

安い化石燃料から高価な再生可能エネルギーへの転換は煙となって消えるだろう。ワシントンポストは「EUは将来のエネルギー変換のモデルになるどころかグリーンエネルギーのかごになった。」という。

EU リーダーは五月22日にブルッセルで会合をもつ。不安定で高価な政策を再考すべきである。ヨーロッパの排出ガストレードは事実上つぶれてしまった。消費者に今まで3000億以上の負担をしいたのである。

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(Wind turbines produce green energy in Nauen near Berlin, Germany. Ferdinand Ostrop/AP Photo)

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温暖化を危惧するのはアメリカ人の僅か3分の一

この二日間、寒くて明け方の気温は氷点下近くまで下がった。一昨日は霜が降りた。五月を過ぎてからの霜はまれである。まだ寒かった三月の気候が尾を引いているようだ。三月はアメリカの多くの地点で1860年に記録を取り始めてから二番目の寒さだったという。

先週木曜日に発表された結果によると、エール大学が2008年に世論調査を始めてから温暖化を危惧するアメリカ人は37%に減った (US News)。 これは昨年9月から12%の減少で、調査開始以来の最低となった。ただし、世論調査はその時の天候にも左右されるかもしれない。

話は変わって大陸移動説がある。東北大地震も大陸移動の現象と直接関係している。発想自体は古くからあり様々な人物が述べてきた。一般にはドイツの気象学者ヴェーゲナーが1912年に提唱した説を指す。ウェーゲナーの大陸移動説は発表後長く受容されなかった。現在はプレートテクトニクス理論の帰結のひとつとして実証され受け入れられている。(Wikipediaより)

説は古いのだが、1950年の時点ではほとんどの科学者が否定していた。Alarmistは温暖化人為説を97%の科学者が肯定しているという。同様に文字って当時97%の科学者が大陸移動説を否定していたとも言える。下の写真はピッツバーグから45分のところにある町の地方紙の1950年12月14日の記事である。カリフォルニア大学の教授が、大陸移動説は正しくないと述べたというものである。コンセンサスが確立されているという温暖化の人為説ははたして今後も受け入れられ続けるだろうか。

temp_7 記録上1番目と二番目(今年)に寒かった春は60年単位の太平洋十年規模振動 (Pacific Decadal Oscillation – PDO)に関係しているかもしれない。これらの年、アメリカの太平洋側は寒冷だった。

PDOは1996年に発見された新しい現象である。鮭のえさとなるプランクトンが30年周期で北と南に移動し、それにつれて鮭の漁獲できる地域が移動したのである。寒いときには南のコロンビア川へ下がり、暖かいときには北のアラスカへ移動した。

NASAの人工衛星が PDO が2007年寒冷側にシフトしたのを確認した。これは2037年まで春が寒冷だということを意味する。

鮭の捕獲は南部で2008年の35,000から昨年は380,000 へと回復した。1976年の寒冷なときには南部で100万匹以上の捕獲があった。

太平洋の西側の日本でも、気象がほぼ25年ごとに温暖期と寒冷期を繰り返し,イワシやカタクチイワシの資源量にも影響を及ぼしているという。北太平洋では1950年代から70年代前半は海水温が平均よりも低くカタクチイワシが増え,70年代後半から90年代半ばまでは暖かくマイワシが増えたという。

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Climate Sensitivity(気候感度)の値

NOAA (アメリカ海洋大気局)によると、ハワイのMauna Loaの観測所で、5月8日にCO2濃度の時間平均が瞬間的に400 ppmを超えたと言う。一般メディアは一つの峠を越えたかのように報告している。

CO2濃度と温度は下図で示すように対数曲線の関係にある。従って、CO2が倍になるときの温度変化は同じである。CO2濃度が50ppmから100ppmに増加する時も300ppmから600ppmへ増加する時も同じ温度変化になる。そこで climate sensitivity は一般には CO2 が倍になるときの温度変化として表される。

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1896年に活性化エネルギーで有名なノーベル賞の化学者Arrhenius が CO2 の温室効果に関する論文を発表して以来、彼を含めて多くのClimate Sensitivity の推定値が報告されている。 CO2濃度の上昇による温暖化を考える上で一番基本的なパラメーターであるが未だに良く分かっていない。次には WUWTから一番最近のパラメーターをまとめたものを掲載しておく。

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縦の灰色のラインは最近の14報のClimate Sensitivityの平均値である。IPCCのドラフトAR5中の平均のClimate Sensitivityは3.4℃でAR4の値より13%大きい。他の最近の平均値2.0℃より70%大きな値である。

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最近の海面の変化

三日前にGWPF のサイトでイギリスの海面レベルは過去10年間上昇していないというレポートがあった。下の表は1981 – 2011の間の、イギリス三地点のデータである。 

  Inc/Dec Before GIA
mm /year
Inc/Dec After GIA
mm /year
Newlyn 1.26 0.86
Lowestoft -2.92 -3.14
North Shields 1.23 1.26

(GIA: glacial isostatic adjustment)

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(photo: Heartland website)

Church & White は1880 – 2009 年における全地球海面レベルの測定結果の論文を出している。それによると年平均1.6 mm の上昇である。イギリスの海面が上昇した二点の結果は全地球の結果と同等である。

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A. B. ROBINSONらは, 1800年以降のデータを整理している。100年で7インチ(1.8 mm/year)の上昇している。上昇速度は化石燃料の使用量が急激に増えた前後で変わらない。CO2の排出量の増加で温度が上昇して氷床、氷河が融けたのではなく、小氷河期の後の自然サイクルによる温度上昇で海面が上昇したものと考えられている。

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日本沿岸の海面水位の長期変化傾向は、下図のようになる(気象庁のサイト)。各観測地点の平均をプロットしたものである。気象庁のサイトによると、ここ100年の日本沿岸の海面水位には、世界平均の海面水位にみられるような明瞭な上昇傾向はみられないという。

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南太平洋に浮かぶ島国のツバル場合、オーストラリア政府により南太平洋の島々の一つとして、観察されている。 Bureau of Meteorology による 報告書 のデータを下記に示す。直接計測の結果は +0.9 mm/year であった。これは全世界の自然変化と同等か小さい値である。

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